柴崎岳選手は鹿島アントラーズからスペインに渡り、テネリフェ(2部)を経て、ヘタフェCF(1部)に加入した。
視野の広さやゲームコントロールの才能を評価され、日本代表としてプレーする機会も増えている。
この記事では、柴崎岳選手のこれまでのキャリアや、プレースタイルを紹介する。
目次
柴崎岳選手のプロフィール
- 名前:柴崎 岳(しばさき がく)
- ポジション:MF
- 身長/体重:175cm / 64kg
- 生年月日:1992/5/28
- 利き足:右
柴崎岳選手のキャリア(経歴・所属クラブ)
[timeline title=”柴崎岳選手のキャリア”]
[ti label=”2008~2011″ title=”青森山田高校”]
青森山田中学から青森山田高校へ進学。
10番を背負って中心選手としてプレーし、U-17日本代表でもプレーする。
2年生という異例の速さで鹿島アントラーズへの加入が内定。
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[ti label=”2011~2016″ title=”鹿島アントラーズ”]
満を持して鹿島アントラーズに加入。
同期は昌子源選手(現・トゥールーズFC/フランス)、土居聖真選手(鹿島アントラーズ)、梅鉢貴秀選手(現・ツエーゲン金沢)。
ルーキーイヤーから試合に出場し、すぐにチームに欠かせない選手となった。
2012シーズンにはJリーグのベストヤングプレーヤー賞を受賞。
受賞を受けたスピーチでは、「(日本で)この賞に値する選手はいない。世界を見れば同世代にはヴァラン(レアル・マドリード/スペイン)、ネイマール(パリ・サンジェルマン/フランス)などがいる。彼らのような活躍はできていない」と発言。意識の高さを感じさせた。
2014シーズンにベネゼエラ戦で日本代表デビューすると、自陣の深い位置でボールに関わってからゴール前まで激走。クロスにボレーであわせて代表初ゴールを記録した。
2015シーズンにはアジアカップの日本代表メンバーに選出された。
結果的に負けてしまったものの、準々決勝UAE戦では本田とのワンツーから強烈なシュートを決めて存在感を見せた。
2016シーズンは鹿島アントラーズで10番を背負った。
シーズン終盤で出場したクラブW杯ではレアル・マドリード相手に2ゴールを決める活躍を見せた。
ちなみに鹿島アントラーズ時代は植田直通選手がお気に入りでよくイジっていた。
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[ti label=”2017″ title=”テネリフェ”]
スペイン2部のテネリフェに完全移籍。
移籍直後は環境の変化に適応できず、体調を崩してしまった。
心無いライターから面白おかしく書かれた記事が出るなど、柴崎選手本人とファンには酷な状況にもなった。
体調が回復するとチームの主力として活躍。1部昇格まであと少しのところまで迫ったものの、テネリフェは昇格を逃した。[/ti]
[ti label=”2017~” title=”ヘタフェCF”]
テネリフェと昇格を争ったヘタフェCFに完全移籍。ついにスペイン1部でプレーすることになった。
10番を背負った柴崎選手はシーズン当初からスタメンを確保。
バルセロナ戦で距離のあるところからボレーシュートでゴールを奪い、好調さを感じさせていた。しかし、ゴール直後に負傷交代。
負傷から復帰後は堅守速攻、激しいプレーを求めるチームとプレースタイルが合わず、徐々にベンチからも遠ざかっていた。
ボランチとしては守備の強度に不安があるため、トップやサイドハーフで起用されるなど、監督も起用するポジションに苦心していた。
クラブでは出場機会を失っていたが、ロシアW杯の日本代表に選出された。
ボランチの主力として出場し、自身の才能を見せつけた。
2018シーズン冬には移籍を模索したが、交渉がまとまらず破談。ヘタフェCFに残留することとなった。
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柴崎岳選手のプレースタイル
メインポジションはボランチ。
ボランチ以外にもサイドハーフや、トップ下で起用される機会がある。
サイドハーフで起用された際にはボールの預けどころになるが、単独で突破するドリブラーではないため、縦への突破は少ない。
トップ下でプレーする場合はシュートやパスの技術を活かして、決定的なチャンスを作り出す。
鹿島アントラーズでは右サイドバックでプレーしたこともある。
プレーメイカータイプの攻撃的なボランチ。
低い位置で試合を組み立てながらも、走力を活かして攻守に顔を出している。
視野の広さを活かしたパス
柴崎岳選手は広い視野を活かし、パス交換から試合のリズムを作り出せるプレーヤーだ。
チームメイトから「とりあえず岳に預けておけばいい」と言われるほど信頼を集めていた。
なにげない横パスで相手を釣りだしてから鋭い縦パスを入れたり、相手の急所をつくパスが出せるのも視野の広さと試合を読む力に長けている。
精度の高いミドルシュートとゴールセンス
パサーのイメージが強い柴崎選手だが、チャンスと見れば積極的にミドルシュートを狙う。
過去にはハーフラインを少し超えたところから低弾道のロングシュートを決めるなど、常に相手の状況を見ており、シュートチャンスを逃さない。
ミドルシュートだけではなく、ディフェンスのスキマを狙うポジションニングのセンスも持っている。
ディフェンスラインと駆け引きをしてオフサイドラインにかからないように抜け出したり、センターバックの間に入ってボレーを決めたりとゴールを奪う力も長けている。
相手の動きを見ながらのドリブル
柴崎選手がたまに見せるのがスルスルっと相手を抜き去るドリブル。
柴崎選手のドリブルは相手の重心の逆をつくドリブルなので、相手はすぐ対応できずドリブルについていくことができない。
フェイントやトリックを多用するドリブルは見ていて楽しいが、そういった技術に頼らなくても相手を抜けるのが柴崎選手だ。
試合終盤でも前線に駆け上がるスタミナ
柴崎選手は豊富なスタミナを持ち、前線に積極的に飛び出すプレーも多い。
このナビスコカップ決勝での2ゴール目も延長に入ってから決めたもの。
延長でもこのスピードでゴール前に出てこられるスタミナを活かして、試合終盤でも果敢に前線と絡んでチャンスを作っている。
まとめ
- 視野の広さを活かした、状況判断能力に優れたプレーメイカー
- シュート、パス、ドリブルの三拍子が揃っている
- 試合終盤でも前線に駆け上がる豊富なスタミナもある
柴崎岳選手は自分に与えられた課題をいち早く自分で見つけ、克服していく。
鹿島アントラーズでフリーキックのキッカーを任された当初はそれほどキック精度は高くなかった。その後は徐々に精度が上がり、安心してキッカーを任せることができるようになった。それは自分を律して成長していける柴崎選手ならではのものではないだろうか。
柴崎選手なら課題となっている守備の強度も克服できると思う。小笠原満男A.Aが海外から戻ってきて攻守に存在感を発揮するようになったのと同じく、柴崎選手も攻守において試合を支配する選手になるのが楽しみだ。